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『人生で大切なたったひとつのこと』を読んで、優しくできなかった記憶を思い出した

『人生で大切なたったひとつのこと』をきっかけに、優しくできなかった過去を思い出しました。人生に残る後悔は、大きな失敗ではなく、ささやかな優しさの欠如なのかもしれないなと感じます。

目次

人生でいちばん後悔することは何か

この本の中で、著者の George Saunders は、ある問いを投げかけます。
「人生で最も後悔していることは何か。」

多くの人は、挑戦しなかったことや、失敗したことを思い浮かべるかもしれません。
しかし著者が語る後悔は少し違いました。

それは、優しくできなかった瞬間です。

若い頃、クラスに少し浮いている女の子がいました。
著者はその子をいじめたわけではありません。

ただ、助けなかった。
ただ、関心を持たなかった。

そのことが、長い年月を経ても心に残っていると言います。

この話を読んだとき、私は自分の高校生の頃のことを思い出しました。

高校時代、いつも一人だった同級生

高校生の頃、クラスにいつも一人でいる同級生がいました。

彼はいじめにあっていたわけではなかったと思います。
ただ、いつも一人でした。

休み時間も、昼休みも、特定のグループに入るわけでもなく、どこか少し離れた場所にいる。
そんな印象の人でした。

私は彼を嫌っていたわけではありません。
むしろ、何も思っていなかったと言った方が正しいかもしれません。

ただ、その頃の私は彼に関心がありませんでした。
だから、声をかけることもありませんでした。

今思えば、とても小さなことです。
「おはよう」と声をかける。
少し話をする。

クラスメイトとして何の違和感もないことだと思います。
でも、私はそれをしませんでした。

今になって浮かぶ問い

この本を読んでいると、ふと考えてしまいます。
彼は当時、どんな気持ちだったのかな?

友達ほしかったんじゃないかな?
それとも、できるだけ一人でいたかった?

本当の気持ちは、私などには分かりません。

もしかすると、何の問題もなかったのかもしれません。
一人でいることが好きだったのかもしれません。

それでも、思い出すと少し心が苦しくなります。

なぜなら当時の私は、
彼の感情を一度も想像しなかったからです。

嫌いだったわけではありません。
意地悪をしたわけでもありません。

ただ、関心を持たなかった。
それだけのことが、今になって小さな後悔として心に残っています。

祖父母のことを思い出す

この本を読みながら、もう一つ思い出したことがあります。

私は高校生の頃、両親と離れて祖父母と暮らしていました。
祖父母は、私をとても大切に育ててくれました。

食事のこと、生活のこと、学校のこと。
当たり前のように支えてくれていました。
私はその中で、ごく普通に高校生活を送りました。

やがて大学進学のために家を離れ、祖父母のもとを出ました。

最初のうちは、帰省したり、顔を出したりしていました。
けれど社会人になり、仕事が忙しくなってくると、だんだんと足が遠のいていきました。

会いに行こうと思えば行けたはずです。

でも、仕事が忙しいとか、
また今度でいいかとか、
そんな理由をつけて、行かなくなっていきました。

あんなに大事に育ててくれたのに、私は祖父母を大事にしませんでした。
そして今、祖父母はもういません。

優しさは、あとから気づく

この本を読んでいると、優しさというものは、あとになって気づくことが多いのかもしれないと思います。

そのときは当たり前すぎて、気づかない。

・会いに行くこと
・声をかけること
・少し話をすること

そういうことが、どれほど大切なことなのかを、人はあとになってから理解する。

人生の後悔というのは、大きな失敗ではなく、
優しくできたかもしれない小さな瞬間なのかもしれません。

両親にも、私は優しくできていない

祖父母のことを思い出すと、
もう一つ考えてしまうことがあります。

それは、両親のことです。

両親も歳をとりました。
けれど私は、必ずしも優しくできているとは言えません。

忙しいとか、
疲れているとか、
そんな理由で、ついそっけない態度をとってしまうこともあります。

祖父母のことを思えば、もっとできることがあるはずなのに。
それでもなかなか変われない。

人は、そういうものなのかもしれません。

それでも、少しずつ

それでも、この本を読んで思いました。

いきなり立派な人間になることはできないかもしれません。
完璧に優しくなることも難しいかもしれません。

でも、少しずつならできるかもしれない。

少しだけ優しくする。
少しだけ関心を持つ。
少しだけ時間をつくる。

その小さな行動が、誰かの人生を変えるかもしれません。
そして、自分の後悔を少し減らしてくれるかもしれません。

人生に残るもの

私たちはつい、人生を成果で考えてしまいます。

どれだけ成功したか。
どれだけ評価されたか。

しかしこの本は、もっと静かな問いを投げかけます。
人生の最後に残るのは、何を成し遂げたかではなく、どんな人だったかではないか。

人に優しくできただろうか。
人の気持ちを想像しようとしただろうか。

祖父母のことを思い出しながら、
そして両親のことを考えながら、
私はそんなことを思いました。

せめてこれからは、少しずつでも優しくしたい。

もし高校時代のあの同級生に会うことがあったら、何を話すか・・・
それはまだ分かりません。

私は昔から人見知りですし、仕事以外では人と話すのがあまり得意ではありません。

でも、たぶんこう言うと思います。
「久しぶり。温泉でも行かない?」

あまりにも唐突なのはわかっているけれど・・・
そんなことを言えたら、少しは優しい人間になれているのかもしれません。

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この記事を書いた人

このサイトは、ビジネスの課題について思考を深めるノートです。
生命保険営業の現場経験と、業界を越えたビジネス指導の視点から、
正解のないビジネスの課題について考えています。

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